匿名クラブ、江東の青少年団体と提携 — 「居場所づくり」で一致

ネットユーザー交流親睦団体の匿名クラブ(福岡・中央、上永顕理代表役員会長)は、今月3日付で、フットサルチームなどを運営するノブ・アウストラル・グループ(NOV₳ group、東京・江東、神宮寺尊人会長)とアライアンスパートナー契約を締結したことを発表した。これにより、ノブ・アウストラルは匿名クラブの運営するウェブメディア「Adect」での記事配信を開始した。

東京の江東区を拠点とするノブ・アウストラルは、区の青少年交流プラザに登録された「青少年団体」。フットサルチームやダンスクラブを運営するほか、6の「ブランド団体」と称する傘下団体を有する。

一方の匿名クラブは、世界でも屈指の規模を誇るオンラインコミュニティによるグループ「匿名クラブグループ」を統括する。主にツイッターやLINEなどのネットサービスの利用者を会員とし、それぞれのネットサービスごとに「ブランド」と称する単位を構成、会員による自主的活動を支援している。

両団体の共通点は、若年層・青少年の「居場所」づくりを志向すること。オフラインでの活動を得意とするノブ・アウストラルと、オンラインでの活動が中心の匿名クラブが、どのようなシナジー効果を発揮できるかが注目されそうだ。

今回の提携によって、匿名クラブはノブ・アウストラルに自団体のウェブメディア「Adect」のアカウントを発行、ノブ・アウストラルが自由に記事を配信し、自団体の広報活動をできるよう支援する。加えて、相互に自団体の活動に相手方を招待したり、必要に応じ協力を要請したりすることも契約で定められた。

匿名クラブは、今回の提携発表にあわせてアライアンスパートナー制度の説明資料を公式サイトにアップロードし、参加要件も公表した。これまでは、個別に連絡をして詳細を問い合わせる必要があったが、これ以降はパートナー契約を希望する団体・法人は、契約締結までにかかる流れを短縮化することができる。上永会長はことしの年頭所感で、外部からの人材登用を積極化する意向を示しており、パートナー制度の説明資料の公開はその一環とみられる。

匿名クラブとは、電子書籍普及委員会(東京・千代田、犬吠埼一介代表)がかつてアライアンスパートナー契約を結んでいたが、2016年に電子書籍普及委員会側より一方的に契約を解除されている。