なぜソレを見たがる?不器用な政治意識の噴出

安全保障関連法が国会で審議されていた頃、学生らによる団体「SEALDs」を中心に大規模な反対運動が展開された。彼らの運動の特徴的な点は、ラップ等を用いて端的に法案への反対の意を表した所にある。これは多くの若者に影響を与え、インターネット上の短文投稿サービスTwitterなどでも同様の特徴を持つ投稿が相次いだ。

ところが、その中に異様とさえとれる投稿が数多くみられたことは余り知られていない。

「チンポを見せろ安倍晋三」という、一見まったく本旨のわからない書き込みが、安保論争の時期は勿論、現在でも政権批判に関わって用いられ、Yahoo!での検索結果では約12,400件確認されている(Yahooなどの検索エンジンではTwitterでの個別のツイートはヒットしにくいため、これよりも多いと推測される)。何故彼らは安倍総理の陰茎を見たがるのだろうか。ここに隠された彼らの真意を探ってみたい。

理由として一つ挙げられるであろう事は、総理に対しての、国民への誠意を見せよという政治的要求が内包されているという可能性である。国民全体に奉仕する公僕である内閣総理大臣に、その自覚を問うにあたり、誠意の象徴として陰茎の開示を要求していると考えることができれば、彼らの要求も全く納得がいく。

次に、前述のSEALDsによるラップ等と同様に、リズムが良いことが若者への定着を加速させたという要因が挙げられる。


このツイートからも見て取れるように、「チンポ」と「アンポ」では1文字しか違わず、アクセントも同じだ。また、いわゆる「下ネタ」であることも、普段から下ネタに馴染みのある若い世代に親しまれている理由であろう。

この言葉を呟いているTwitterアカウントをいくつか見てみたが、その中には某有名私大の学生や研究者など、インテリと言えるような人々が少なくなかった。このことから考えると、彼らは政権への不満を抱えながらも、上手に批判ができなかったり、批判はできても通り一遍の批判をいくら述べようと政権が全く態度を改めないことにもどかしさを感じていたりするのだろう。そこで同志と団結し、行動を続けんとするにあたってのスローガンとして、数年前から存在するこの言葉を使うようになったのだろうと考える。

私は、ネット言論空間の発展や、SEALDsなどの登場によって、若者の政治に対する捉え方が「お堅いもの」から少しずつ変化していることを大きな動きだと感じている。「チンポを見せろ安倍晋三」は、下ネタと洒落で構成される、若者にとって親しみやすいフレーズであり、まさにこの世代の政治への視線の変化を象徴する言葉だと思う。安保論議が落ち着いた今でもこの11文字は使われ続けている。




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